クオリテック株式会社(本社:東京都荒川区、以下クオリテック)は、米国MIT(マサチューセッツ工科大学)での次世代ウェブに関する研究成果を基に、カール社(本社:米国マサチューセッツ州ボストン、CEO: トーマス・スタイリン)が開発した次世代ウェブアプリケーションに欠かせないクライアントサイドのプラットフォーム(Curl言語による開発・実行環境製品)の日本と韓国での販売に関して、カール社と正式に業務提携し、すでに数社から受注したことを発表いたします。
クオリテックは、2002年4月、日本および韓国の企業としては最初にカール本社にて詳細なトレーニングおよびソリューション開発の技術移転を受け、独自に、技術サポート、トレーニング、コンサルテーション、およびソリューション開発の各サービスを提供する準備を整えていました。
すでに日本テレコム株式会社を含む、数社からカール製品を受注し、技術サポートサービスなどを実施しています。特に、次世代ウェブアプリケーションの開発へ向けて、既存の開発ツールでの行き詰まりを認識しているユーザから、その状況を打開する新しい開発・実行環境としてCurlが評価されています。
これまでウェブアプリケーションはサーバー側での処理を中心に発展して来ており、現在サンマイクロシステムズ社のJavaやマイクロソフト社の.NETがデファクトスタンダードとなりつつあります。しかしクライアント側のプラットフォーム技術の発展はこれまでほとんど見られなく、現在も単純にHTMLを表示するか、せいぜいスクリプトで簡単な動的処理を行う程度というのが一般的です。Javaアプレットがクライアント側で高度な処理をする言語として一時期注目を浴びましたが、開発が複雑、機能が限定されている、やはり複数の言語・ツールとの組み合わせが必要、処理が遅いなどの理由により、十分な普及には至っていません。
カール製品の第1の特長は、今後のクライアント側の様々な要求を満たすために必要な、コンテンツ記述、レイアウト定義、本格的なオブジェクト指向プログラミング、またWebサービスなどの分散協調処理、さらに、2次元/3次元画像、アニメーション、音声のマルチメディア表現などを可能とする、統一した概念に基づく言語体系を設計しCurl言語として提供していることです。これにより、従来、HTML、JavaScript, JavaやFlashといった多数のツールを組み合わせて開発しなければならなかったアプリケーションをCurl言語だけで開発することが可能となり、開発者や保守の負担の軽減、および各ツールのバージョンの互換性問題の解消が可能となります。
第2の特長は、Curl言語で記述されたコンテンツ(プログラム)をクライアント側で高速に処理する実行環境です。Curlによるアプリケーションは、従来サーバー側で行っていた多くの処理の代わりに、プログラムとデータを必要な部分のみサーバーからダウンロードした後、ユーザの個別の要求による様々な表示や複雑なデータ加工はクライアント側だけで高速に実行することができるため、サーバー側との無駄な通信を減らしサーバーの負荷を軽減します。その結果、サーバーやネットワークへの投資を大幅に抑制することが可能になります。
第3の特長は、Curl言語によるプログラムを効率良く開発できる開発環境です。グラフィックオブジェクトやレイアウトをビジュアルに定義するツール、プログラムを編集し即座にコンパイル・実行する環境、詳細に効率良くデバッグできる環境、およびドキュメント自体が実行可能なCurlプログラムであり、その中のサンプルプログラムを自分で変更してすぐ実行できるオンラインマニュアルなどを提供しています。
カールは既に独シーメンス社の社内業務アプリケーションや米国IT関連情報提供会社のCIO.Com社など幅広い領域で導入されています。特にシーメンス社の場合、「カールで再構築することで、既存技術による予定工数を劇的に削減することができた。またカールによる高速処理と表現豊かな画面表示を実現することで、同業務アプリケーションの実際の利用度は83%も向上した。」との成果が報告されています。
クオリテックの福岡博文(旧代表取締役社長)は、「カール社と業務提携するにあたり、カール社の多くの技術陣や経営陣と密接な関係を築くことができました。日本および韓国では、クオリテックがさまざまなパートナーと協力しながらカール社製品の販売およびソリューション開発を行っていく予定です。クオリテックはカール社との密接な関係を活かし迅速で的確な技術情報および開発ノウハウをパートナーと共有しながら市場を拡大していく予定です」と述べています。
カール社CEOのトーマス・スタイリン氏は、「クオリテックはこれまでカール社製品の日本語版開発に対して多大な協力と貢献をしており、日本で質の高いソリューション提案とシステム開発を行っていることを確信しました。また、独創性に富み、高い技術力を有するクオリテックは、カールにとって有力なパートナーです。私たちはクオリテックと共に、“ Smart Client ”というビジョンを共有するユーザやパートナーを獲得し、今回の提携が成功することを期待しています。」と述べています。
クオリテック株式会社について
クオリテックは、1990年設立以来、「ユーザーニーズを深く理解し、氾濫するIT(情報技術)の中から、先進基盤技術を見極め、実際に価値を生み出す組み合わせを設計し、ハイクオリティのシステム開発を推進する」ことを理念にITソリューションを提供している会社です。
http://www.q-tec.com/
カール社について
カール社は、Curl言語に基づき、次世代ウェブアプリケーションに必要不可欠なクライアントサイドのプラットフォームを提供するソフトウェア開発会社です。 カール社はMITでの研究成果をもとに、1998年2月に設立されました。創設者は、WWWの生みの親であるティム・バーナーズ・リー氏や、国際的に著名なコンピュータ科学者であるスティーブン・ウォード氏などを含む12名のMIT出身者からなります。 カール社はComputerworldで2002年度に注目するトップ100企業の中の1社に選ばれ、更にオープンシステムアドバイザー(OSA)から、ウェブ統合開発環境(IDE)ツール分野で、非常に名声の高いCrossroads 2002 A-List アワードを受賞するなど、高い評価を受けております。
カール本社は、マサチューセッツ州ケンブリッジにあるマサチューセッツ工科大学エリアにあります。
http://www.curl.com/
本件に関するお問合せ先について
クオリテック株式会社
担当:中川
Email: curl@q-tec.com
〒116-0013 東京都荒川区西日暮里2-19-4 たちばなビル8階 (旧住所)
Tel:03-3803-6404 Fax:03-3803-6416 |